-来場者の声- ロボット産業を目指す若者たち
多くの来場者がリアルなロボットと触れ合った2023国際ロボット展(iREX2023)。特に最終日の土曜日は、学生や子供連れ親子の来場も目立った。出展企業も未来のエンジニア候補達に向けて、体験やデモンストレーションを通じて、将来のロボット産業の方向性を発信した。
沼津工業高等専門学校で電子制御工学科と電気電子工学科で学ぶ二人は初来場。「ファナックや人機一体などの動画をSNSでは見てはいたが、リアルで見て、迫力あるデモに圧倒された」「今、5年生で進学も決まったので、ようやくこうしたリアルイベントに来ることができた」とし、将来はロボット産業との関わりを視野に入れて活動していくそうだ。
父親と一緒に親子で来場していた女子高生(現在、2年生)は、機械系に興味があり初めてiREX2023に訪問した。写真でしか見ることがなかった大型の産業用ロボットを目にする機会ができたと興奮する。「ファナックブースで見た実車を持ち上げるデモンストレーションには、ロボットの大きさや強さ、迫力に驚かされた。今後の進学は、迷わず理系を選択する」との声に、機械系で学んだ父親は目を細めた。
早稲田大学理工学部2年の女子大生2人は、授業でiREX2023の招待状を入手し、これから研究室で学んでいくための勉強の場として初訪問。「7ホールはロボットシミュレーション&ビジョンシステムなど研究に役立つ情報が多く、興味深く見学できた」、「産業用ロボットのアームは実験で制作する必要があり、参考になった」と感想を述べる。日本精工ではベアリング組み立て体験に挑戦。「ベアリングのカッティングモデルは見たことがあるが、ベアリング本体を見たのは初めて」と、自作したベアリングを手に、二人は笑顔を見せた。
日本の大学で学んだ中国人留学生で、現在、日系の半導体関連企業で働く社会人は、友人の現役留学生と2人で来場。「仲間がロボット産業に関わっているので、なんとなく関心があって訪問。いろいろと面白かったけれど、特にMech-Mindの人工知能(AI)と3Dビジョンシステムを見て感動した」と語ってくれた。
茨城県立つくばサイエンス高等学校から来たという6人も初来場。「ロボットメーカー中心に、いろいろなブースで話しを聞けた。ローレルバンクマシンという会社の6軸多関節+直動2軸を加えた8軸多関節ロボットは、見たことのない動きで、とてもユニーク」と声をそろえて教えてくれた。
横浜国立大学のロボコンサークルに所属している学生2人は、「安川電機のブースで、ロボットとAIを組み合わせた提案はすばらしかった。自分の研究したい分野でもあり、印象的。あとはロボコンでもお世話になっているSMCのブースでは、多彩な産業分野で空圧制御が活躍しているのが興味を持った」と、日頃、ロボコンでつながりのある企業を身近に感じたようだ。
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