機械要素と応用製品、最新テクノロジー集結（後編）

　主要コネクターメーカーは、最新技術を搭載した産業用ロボットやサービスロボット技術に欠かせない製品やテクノロジーを提案した。

→前編はコチラ

　日本航空電子工業は強みの一つである電気自動車（ＥＶ）充電コネクターを、ロボットが挿抜するデモンストレーションを通じて訴求した。また産業用ロボット向けに角形防水コネクターなどを紹介した。この製品は信号線と電源線を収納できる複合コネクターで、ラック・アンド・ピニオン方式によるレバー構造で、片手で扱える軽い嵌合（かんごう）操作を実現している。

---

• 

　イリソ電子工業は「自動組立を実現するオートメーションコネクタ」をテーマに、三つの技術を紹介。①勘合部のずれを吸収するフローティングコネクター、②フレキシブル基板（ＦＰＣ）／フレキシブルフラットケーブル（ＦＦＣ）コネクターの自動でロックするＡｕｔｏ　Ｉ－Ｌｏｃｋ構造、③飛散したフラックスなどの異物を除去し、確実に伝送する2点接点構造－による自動化を実現する具体製品と技術を提案した。

---

• 

　タイコエレクトロニクスジャパン（ＴＥ　Ｃｏｎｎｅｃｔｉｖｉｔｙ）は、インダストリアル事業本部が「Feel More Connected /よりつながりを感じる」をテーマに出展し多彩なコネクターなどを紹介した。サーボモーターとサーボドライバー用に同社コネクターの自動着脱デモンストレーションを実施した。

---

• 

　ヒロセ電機は産業機器など内部接続ケーブルの本数の増加で複雑化する課題に対して、省配線化を実現する中継（分岐）アダプターなどを出品。1 列タイプのソケットと組み合わせることで電流を分岐し、機器内部の省配線化に貢献する。多軸ロボットアームをはじめ無人搬送車（ＡＧＶ）や自律移動ロボット（ＡＭＲ）に最適。

---

• 

　ハーティングは現場結線を工具不要で、迅速・容易に行えるコネクターを提案した。ケーブルを筐体（きょうたい）に差し込むだけで結線する。取り外しや交換が多い産業機械や、省スペース化が求められる設備に適しており、同社によると組み立て時間を従来比で約30％短縮できる。